- コラムタイトル
-
「家事・育児の見える化」で夫婦のすれ違いを防ぐ!
- リード
-
「私ばっかり家事をやってる!」
「いや、ちゃんとやっているつもりだけど?」
など、共働き夫婦の間でよく起こるすれ違いの一因は、家事や育児の負担が見えにくいことにあります。実は、目に見える範囲だけでなく見えない負担(子どもの予定管理や細かい家事の段取りなど)が積み重なっていることが少なくありません。
本コラムでは、家事や育児の見えない負担を解消し、夫婦のすれ違いを防ぐための具体的な方法について詳しく解説します。
- コラムサマリ
この記事は約5分で読めます。
1.家事・育児の「見えない負担」とは
2.「見える化」による分担の工夫
3.無理なく続けるためのコツ
- 本文
-
家事・育児の「見えない負担」がすれ違いを生む
日々の家事には、料理や掃除など目に見える作業のほかに、「見えない家事」として、食材の買い出しや在庫管理、ゴミ出しのスケジュール管理、洗剤などの補充計画などが含まれます。また、「見えない育児負担」として、子どもの予定管理や持ち物準備、学校・保育園との連絡対応などがあります。
こうした「見えない家事」は、それぞれが実際に行っている量がわかりにくいものです。そのため夫婦間で認識のずれが生じやすい原因となります。
さらに細かなタスクの忘れや手順の違いが、気づかぬうちにストレスとなり、すれ違いを招く要因となることも少なくありません。
家事・育児の負担が「見えにくい」理由
目に見える作業以外にも子どものスケジュール管理や持ち物の準備、さらには食材の買い出しや在庫管理など、日常の細かな段取りがあります。これらは、各家庭や各メンバーの役割分担により個々の負担として現れ、表面上ではわかりにくいものです。たとえば「子どもの送り迎え」「急な予定変更の対応」「翌日の準備を前夜に行う」などのルーチン作業は、しばしば家族全員で連携するケースもあるでしょう。その場合、一人ひとりの努力が見えにくくなり、結果として「自分ばかり負担している」と感じる誤解が生まれやすくなります。
すれ違いの原因とは?
夫婦間で家事や育児の実態に対する認識が異なると、無意識のうちに不満やストレスが蓄積されます。特に「言わなくてもわかるはず」という思い込みがあると、実際にどちらがどの程度家事を担っているのかがあいまいになり、負担感に差が生じやすくなるものです。
また細かい段取りや管理の負担が個々の努力としては評価されにくく、一方の負担が目に見えやすい作業に偏っていると、もう一方の見えにくい作業が過小評価されることもあります。これらが重なり、夫婦間のすれ違いや不公平感を助長するケースもあります。
「見える化」で夫婦の協力体制を整える
家事・育児の「見えない負担」を明確にするためには、タスクの「見える化」が効果的です。ここでは、付せんやホワイトボード、アプリなどを活用したタスク管理の方法と、具体的な分担の工夫について詳しく解説します。
家事・育児のタスクを書き出してみる
まず家庭内で行っているすべての家事や育児のタスクを洗い出してリスト化しましょう。たとえば付せんやホワイトボードを使うことで、以下のような内容が一目でわかります。
・誰が
・何を担当しているか
・どの作業に
・どれだけの時間がかかっているか
見えない家事がうまく思い浮かばない場合は、インターネットの情報を参考に、自分の家庭に当てはまるタスクをピックアップすることもおすすめです。
またスマホアプリを利用してタスク管理を行えばスケジュールと連動し、各自の進捗状況がリアルタイムで確認できます。家事や育児の全体像が「見える化」されることで、実際に負担がどれほどかかっているかを明確に把握できるでしょう。これにより、夫婦間で具体的な改善策を話し合いやすくなります。ただし、負担が可視化されるだけでは問題は解決しないため、実際の分担の調整やお互いの認識をすり合わせることも重要です。
「見える化」による具体的な分担の工夫
見えない家事のタスクがリスト化されると、夫婦でどの作業がどのくらいの負担となっているかが明確になります。ここから「得意なことや好きなこと」「負担が軽いものと重いもの」に分け、役割分担を見直しましょう。料理や洗濯などの具体的な家事を明確にリストアップし、それぞれのタスクにかかる時間を共有することで全体の負担を均等に分担できます。
また日々の家事の進捗を可視化することで互いの努力を認識しやすくなり、感謝の気持ちが伝わりやすくなるでしょう。これにより、夫婦間のコミュニケーションがスムーズになり、協力体制が強化され、結果としてストレス軽減が期待できます。家庭によっては、家事分担アプリを活用することで見えない家事のリスト化や分担をよりスムーズに構築できるかもしれません。ただし、アプリの導入が負担に感じる場合は、シンプルなチェックリストやホワイトボードを活用する方法もあります。
夫婦で無理なく続けるためのコツ
家事・育児の見える化を長期間継続するためには、定期的な見直しとお互いを思いやる工夫が必要です。ここでは、具体的な取り組み方法と成功事例について紹介します。
定期的な「家事会議」を開く
週1回、家事や育児の振り返りを行う「家事会議」を開催することも選択肢の一つです。各自の負担状況を共有し、必要に応じてタスクの再分担や改善策を話し合う時間を作ってみてはいかがでしょうか。感情的な対立を避けるため、数値や実績といった「データ」をもとに冷静に意見交換することが重要です。
このような話し合いは、各自の役割認識を更新し、家族全体の協力体制を強化するための貴重な場となります。
お互いを労う習慣をつくる
家事・育児のタスクが見える化されると、日々の小さな努力や成果が明確になります。これを機に互いに「ありがとう」の言葉を積極的にかけ合う習慣を作るとよいでしょう。具体的には、家事の進捗を共有できるツール(グループチャット、共有カレンダー、タスク管理アプリなど)を利用して感謝を伝えるなどの行動で達成感を分かち合うことが効果的です。
スタンプやメッセージで家事をこなした家族に感謝を伝える機能が備わっています。こうした取り組みは、夫婦間の信頼感を深め、家事・育児の負担をより協力して乗り越えるためのモチベーションにつながります。
まとめ
家事・育児の見える化を進めることで、実際の負担がどのように分担されているかが明確になり、不公平感を減らすことが期待できます。また夫婦で協力しながら子育てと仕事をスムーズに両立できる環境を構築することも可能です。適切な分担と感謝の気持ちを再確認しながら、子育てと仕事の両立を夫婦で楽しく乗り切っていきましょう。
この記事の執筆協力
- 執筆者名
-
藤森みすず
- 執筆者プロフィール
-
食品衛生管理者、情報処理のアプリケーションエンジニア。21年ほどメーカー系SIerにてプログラマー、システムエンジニアを経験。退職後、Webライターとして様々な分野の執筆を行う。一時期、飲食業開業について学んだことがあり、起業関連の情報にも精通。FXなど投資関連も得意とする。
- 募集文書管理番号